日が暮れ、外灯がともるような「夕マズメ」の頃合。
イカも時合のハズだっ!
と、気合が入るが・・・・・
・・・・からまわり。
日が暮れてから、まったくアタリなし。
ふう。
う~~ん。まだ6:00pmだし、焼酎飲むにはちと早いわな。
外灯下では、地元のおばちゃんたちがサビキでアジ釣りをはじめた。
遠めに見るに、あまり数はあがっていないみたいなんだけど、とりあえず港の中、外灯下を端から覗いていくことに。
「ぱしゃ」
「!」
お、おるやん!
でも、メバルじゃなかろうね・・・・。
と、フライを投げてみる。
6番のSTヘッドに0Xのリーダー。ちと太すぎるのでその先に1号と0.8号のナイロンティペットを継ぎ足す。フライは10番フック、TMC900BLに巻いた、いわゆる「セイゴフライ」の白っぽいやつ。
ま、自分が海で使う中ではもっとも小さいものだわな。
常夜灯の下での「白い小さいフライ」というのは、「とりあえず」で結果がついてくることが多い。ライズがあるのならなおさら。
一投目。
ごくごく短距離、12YDほど投げて5秒ほどカウント。
スローのこきざみリトリーブで・・・・
「コン!」
かかった。
18センチくらいであろうか。久しぶりに見る、フライで釣ったマアジ。
このままクーラーに水コオリを張ってキープしてもいいのだけど・・・・
こんなときは1尾だけで終わることも多いので、様子見でとりあえずリリース。
義兄のタックルにアドバイスをくれる。
ここに来る途中の釣具屋で買った、「パワーシラス」というワームと1.8g&0.9gのジグヘッド。
ホントに偶然なんだが、彼はこの遠征に来る前にトラウト用の6ft、ウルトラライトの竿を買っていた。すんごくやわらかいので、これならば1gないジグヘッドでも投げれるでしょ。リールに巻いてるのもPEの0.8号だし。
「ワームがまっすぐなるようにつけるんだよ!」
「おっけー! でも、なんだか飛ばないんだけど」
「そんな軽いのを投げるのに遠心力では駄目だよ。竿をしならせて、その反発力で投げるんだ!」
「お!飛んだ! で、どうすんの?」
「アクションナシの棒引き。ゆう~~っくりね」
ワームで釣ったことのない者がワームで釣ったことない者に教えるってのは、端から見てたらきっと変なんだろうが、数がいるってのはよいことで、それなりにコンコンとあたるらしい。
「あ!」
ぎゅいい~~ん!
で、釣っってしまった義兄。
ルアーフィッシング生涯第一投目で釣ってしまった。20cmのアジ。
(ごめん、画像は忘れてた)
んんんん!
ちと数がいるみたいだねえ。ふんならまじめに釣りましょうか。
なんて言ってクーラーを準備してたら・・・・
猫に取られた。
ここの猫は随分と毛並みがよろしいのだが、やっぱ毎日釣られたアジを盗んでいるのだろうか。
さて。ワームにはコンコンあたりがあるらしい。で、1投に一回以上はあたる。もちろんその大半はかからなかったり、かかってもばれたりなんだけど、これがとても面白いらしい。わずか20cmたらずのアジでも、トラウトロッドならばすんごく曲がる。
「これは面白い、面白い、」
と、アタシと違って口数の少ないはずの義兄がくりかえしつぶやいている。
そりゃまあ、釣れる釣り、あたりの多い釣り、はたのしいわな。
もちろん、フライにも何度もかかる。かかれば釣れる。これまたタノシ。
サイズは平均で18センチ程度なんだけど、時折20cmをかろうじて超えるくらいの「大物」もかかる。風がないので「しもた・・・4番ロッドを持ってくるんだった・・・・」などと思ったが、持ち合わせがないのは仕方ない。ボロンのロッドに20cmのアジではちと趣に欠ける気もするが、そこそこ引くし、釣れるんだからよろしいかと。
結局8時過ぎまでやって、あたしがフライで20尾、義兄がワームで8尾程度をクーラーに入れた。
持ち帰って「アジフリャー」に。
ぜいごをそぎ、頭を落として腹を出す。背開きにするのに、背骨の両方から刃を入れ、残った背骨はキッチンバサミで切り落とす。ハラビレのカタイところも一緒に。腹骨を剥いて、ピン骨を骨抜きでぬいて下ごしらえが完了・・・・・・
説明するのは簡単だが、これは結構時間がかかる。幼児と老人がばくばく食っても骨があたらないように、との配慮のつもりなのであるが、やはり疲れる。
包丁処理だけで疲れたので、甥っ子にお願いしてパン粉をつけてもらい、少々寝かして油で揚げる。
揚げながら食いながら飲みながらだったので、「かっこつけて」の画像はなし。とりあえず腹のたしに、という画像。いまいち肉が薄いが、まあ、こんなもんだろ。体長があと2,3cm大きければまた味もよくなると思うのだが。
28尾すべてをひらいたのだけど、親戚一同で夜までに完食。まあ、冷凍食品ではない、ナマからのアジフリャー。きっとおいしかったのだろ。
久しぶりにフライでサカナを釣った。
あたりの多い釣り、数がまとまる釣りはやはり楽しい。光量と棚とリトリーブを調整して、1キャスト1ヒットを作りだすのに頭をひねるのもたのしい。
最近、錦江湾のあちらこちらでも外灯下のアジが釣れだしたらしいので、また近場で釣ってみたいもの。フライの在庫が薄いので、なんとか時間作って巻かなきゃいかんな。
エギは買うだけだから時間かかんないけど、懐が痛い。
フライは材料の在庫は豊富なので巻けばタダだけど時間がかかる。
どっちもムズカシイなあ~~なんて考えるのもまたタノシ。
義兄がイカ釣りをほっぽいて「これはハマッタ・・・」とつぶやいたのもタノシ。
これで彼もルアーマンへの道を転げ落ちていくことでしょう・・・・・くくくっ。